9月例会プログラム
「いってまいります。」という挨拶は、NHK朝ドラ「おひさま」の中でしばしば使われましたが、このような丁寧な日常語が最近少なくなってきていること、日本語が昔と変化していることがプログラム委員会での話題となりました。そこで、夏休みの課題図書として、美しい言葉や、日本語について考えるきっかけとなるような本をいくつか候補を挙げて検討した結果、井上ひさしの「日本語教室」(4回の講演を記録して、まとめたもの)に決まりました。最初に、プログラムリーダーが「ブックレポート」と「ブックレビュー」の違いについて説明し、作家井上ひさしの紹介をしました。 ブックレポートでは、あらかじめ指名した4名の方が4回の講演録を其々個性的にまとめられましたが、 ブックレポートの後、ブックレビューを全員で行うに当たり、最初に少人数で本音を語り合うことを目的としてグループディスカッションを15分間行い、グループ代表による発表の後、その発表では伝えられなかった評価、感想等を、全員でディスカッションするという手順で行いました。 母語のこと、アクセントのこと、変化している言葉、日本語の歴史、美しい正しい言葉を次世代に引き継ぐこと、文法のことなど、言葉についていろいろな観点からの評価、感想がありました。 特に結論の出ない今回のようなディスカッションの場合、グループ代表の発表では、グループ全体の意見を述べきれず、全体ディスカッションの場では、なかなか意見を出せないことなどもあり、全員で評価、感想を共有することは難しいと感じました。 また、課題図書に対して、「問題提起はしていても、問題解決の方法、提案がきちんとされていない。内容への裏付けがない。」等、講演録であることへの批判もあり、課題図書選択に対して課題が残りましたが、日本語について考えること、ことばに関心をもつことのきっかけを作るという意味で、プログラムの目的は達成されました。 久しぶりに6名のゲストをお迎えして、緊張のうちに始まりましたが、ゲストからも積極的で有意義なご意見、評価をいただき、また参加したいとの感想をうれしく伺いました。 プログラム委員会 記
|