プログラム後記

2月のプログラムは、第36期東京クラブスピーチコンテストであった。ITCにおいて、スピーチコンテストは重要な年間行事である。クラブのスピーチコンテストの優勝者は、カウンスル会合でのスピーチコンテストに出場することになっており、その上部にリージョン大会でのスピーチコンテストがある。英語部門では、更に国際大会においてスピーチコンテストが行われている。因みに、わがクラブのスピーチは日本語部門である。

今年度は5名のスピーカーが出場した。スピーカーはコンテストの3週間前に与えられた論題に関連した内容を選び、題目を付け、コンテストに備え練習に励んできたのである。一覧表には、様々なジャンルに亘る楽しそうなスピーチの題目が並び、期待が高まった。

1番目のスピーチ「花のような笑顔」はフランスの思想家アランの言葉を引用し、私たちに笑顔で生きることを鼓舞した。第2番目のスピーチ「シチリア」はイタリア旅行で訪れたビラカザーレの素晴らしさについて語り、私たちの旅心をシチリア島に誘った。第3番目のスピーチ「天使のトランペット」では、この花に纏わる暖かい人間模様が語られた。第4番目のスピーチ「“チャンス”について考える」は緻密な論調で、チャンスに対する備えの大切さを語り、深く学ぶものがあった。第5番目のスピーチ「最後のコミュニケーション」は、人間の最後の時というショッキングな導入で惹きつけ、人生の最終期のコミュニケーションについて考えさせるユニークなスピーチであった。5人のスピーカーは、いずれも個性豊かに自分の世界を語り尽した。結果は、「シチリア」のスピーカーが優勝の栄冠を勝ち取った

その後、審査員の方々から、それぞれ貴重なコメントをいただいた。「論題・題目と内容の一貫性が大切である。」「スピーチは誰に何を伝えたいかを意識して、一本筋の通ったメッセージとして、熱意をもって伝えること。」「自分をどう表現するかという演出も大切で、表情、服装等でも話が伝わる。」「『〜思います。』と遠慮した言い方でなく、言い切って良い。」等々、心に残るアドバイスであった。

優勝者のカウンスル会合での健闘を、クラブ全体で応援したい。また、このスピーチコンテストで各自学んだことを糧にして、スピーチ力を高めていきたいものである。

プログラム委員会

プログラム