東京クラブの今期プログラムテーマは「時間(とき)を感じる」です。歴史のたくさんの節目に当たるこの1年、クラブ年間テーマ「春風駘蕩」を念頭に、時間の流れに思いを馳せるプログラムをゆったりと楽しみたいと思います。
「二つの行き過ぎ。理性を排除すること、理性しか認めないこと。−パスカル−」という身の引き締まるインスピレーションでプログラムは始まりました。9月のプログラムは「課題図書『昭和史』に沿って」。戦後70年にあたる今年の夏、会員は課題として、上下二巻に及ぶ『昭和史』に取り組みました。発表の場となった例会では、3部構成でそれぞれの思いを語りました。
最初はブックレポートとして、2名の会員が上巻下巻それぞれを担当してその内容を伝えました。戦前にあたる上巻では太平洋戦争に至る過程を簡潔かつ詳細に、下巻では戦後からバブル期までの日本の歩みを政治の流れと著者の観点を踏まえながらレポートしました。それは単に内容説明にとどまらず、それぞれの史観と経験に基づいた今後への提言を盛り込んだ素晴らしいものでした。
次に「私の昭和」と題して、世代の違う3人の会員がそれぞれの昭和の思い出をスピーチしました。昭和8年生まれの会員は戦時中の疎開にまつわるエピソードや、実際に聞いた玉音放送の思い出など貴重な体験を語り、会員に感銘を与えました。また高度経済成長期に青春時代を過ごした昭和19年生まれの会員は、学生時代や海外での赴任生活の思い出などの経験談で当時の日本の勢いを感じさせました。三番目にスピーチした昭和38年生まれの会員は新聞記者として体験した昭和天皇崩御の報道にまつわるエピソードを語り、昭和の思い出を締めくくりました。
最後は全員が「心に残った昭和」のテーマで、『昭和史』を読んで印象深かった場面、認識を新たにした事件や事柄についてショートスピーチを行いました。1人2分間という短い時間ながら、みなそれぞれにしっかりと自分の思いを語りました。
課題図書は『昭和史』上下巻という分量のある少々重いものでしたが、会員のひとりひとりが真摯に取り組み、きちんと準備がなされていました。過去を見つめることで今の自分の立ち位置を考えることができました。期のスタートにふさわしい、次につなげていきたい思い出に残るプログラムでした。
全員起立でITC宣誓 |
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導入式
お仲間がふえました
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ブックレポート1 |
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ブックレポート2 |
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