平成31年1月例会は、会場の室礼の飾り、互いの挨拶に清々しさ、着物や装いにお正月らしい華やぎが感じられました。
インスピレーションは、「口が一つなのに、耳は二つあるのは何故だろうか。それは自分が話す倍だけ他人の話を聞かなければならないからだ。」 ユダヤ格言
日頃気に留めていないことに、はっとさせられる言葉でした。
1月プログラムはここ数年映像を使った企画が続いています、この度も「万葉集をたづねて」と題して映像を使った3部構成でプログラムを組みました。
はじめに万葉集についてのリサーチスピーチです。幾つかの歌は知っていても、概観はあまり知らないという声に、プログラムに取り入れました。万葉集の幅広さ、奥深さはとても8分で纏められませんが、概観を示す項目を立て、必要なポイントを説明、時間に収め切れない項目はご自分で調べてみてと・・・知的な纏め方でした。
二つめは「わたしの一首」、約4500首の中から一首を撰び、スクリーンに写し撰者が詠み上げ、歌の説明と撰んだ気持ちを語りました。プログラムリーダーが歌の背景など所々に挟む軽妙洒脱な言葉に、プログラムが活き活きと更に楽しいものになりました。
三つめは「わたしの一首を語る」、撰んだ歌からのイマジネーションを、絵や音、その他で表わし、そのイマジネーションを語っていただくという意図です。
五人の発表者から次のような発表がありました。@志貴皇子の歌と上村松篁の絵を重ね A大伴旅人の歌に家持の銘が付いた香を焚き、大伴親子について B光明皇后の歌と十一面観音立像のお話など C家持の「・・・朝こぎしつつ 唄う船人」とヴェネチアでのゴンドラ旅情を重ねて D万葉集
巻20から「新しき 年の初めの 初春の 今日降る雪の いや重け吉事」を撰び、「春の海」の琴・尺八の調べに、家持の心境とご自身の体験を重ねて。
万葉集は日本最古の和歌集として遠い時代の事と考えていましたが、発表を聞いて、とても身近に感じられ、歌の心は時を越えて届きました。
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