プログラム後記
9月例会は超大型台風14号の影響で1時間遅れで開会されました。嬉しい対面例会でした。
会場には5日に亡くなられた大先輩の写真が沢山飾られ、思い出を語り合い在りし日を偲び全員で黙祷を捧げました。
「文章の中にある言葉は、辞書の中にある時よりも美しさを加えていなければならぬ」
ぴったりのインスピレーションで始まった期初9月のプログラムは東京クラブ恒例のもので、課題本「舟を編む」(三浦しをん著)をもとに3本立ての構成です。
先ずブックレビュー。著者、あらすじ、浮世離れした主人公や個性豊かな登場人物、小説のポイントなどについて作中の文を引用しながら述べ、感想を交えながら分析的批評を行いました。辞書作りに命をかける松本先生たちの情熱に負けないくらい熱い素晴らしいブックレビューでした 発表者は無人島へ馬締さんの恋文を持って行くそうです。ヌッポロ一番もぜひどうぞ。
次はリサーチスピーチ「辞書の違い」。特徴的な5冊の辞書を比較し、「動物園」の語釈の違いに成程‥と納得。各辞書の序文を紹介し、編集者の理念・編集方針によって語釈の違いや個性が出ること、辞書には編集者の思いが込められていることがよく分りました。小型辞書は実物を、大きな辞書は表紙をプリントして見せたりと工夫して、図書館に通いつめるうち辞書にのめり込んでいった熱意溢れるリサーチでした。
最後は「恋文」の発表です。持ち時間は一人2分。お相手は田中陽希(プロアドベンチャー)、令さん、馬締さん、西岡さん、親鸞、元同僚、シャーロックホームズ、亡き夫、愛犬と色とりどり。13名が夫々に熱い思いを述べ笑いと涙を誘いました。純粋な馬締さんにならってのロマンティックな恋文は、眠っていた愛の心を呼び覚ましたようです。ユーモアとペーソスに満ちた課題本から、言葉の大切さや人生を学んだ楽しいひと時でした。
第46期 プログラム委員会
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