「夏は夜 月のころはさらなり 闇もなほ 蛍の多く飛びちがひたる また ただ一つ二つなど ほのかにうち光りて 行くもをかし 雨など降るもをかし」 (「枕の草子」清少納言)のインスピレーションの後、インスタレーションが行われ、来期のテーマ「梯山航海を楽しむ」が披露されました。
プログラムの始まりは今日の話題でトピックは『6月』でした。住吉大社、アメリカの学校の年度終わり、梅仕事、紫陽花などをキーワードとして、6月の景色や習わしをとらえた豊かなショートスピーチの数々が披露され、緊張を解きほぐしました。
次に、ワークショップがはじまり、テーマ「絵から生まれる物語」の目的は、絵を見て各自が準備したストーリーをもとに、今、ここで、新たなストーリーをグループでつくり、発表し、コミュニケーション力を展望することでした。
絵はA:ITC-J第36期会報誌及びB:第41期会報誌の表紙を用い、会員各自が自身で思い描いたストーリーをつくってくることが事前に課せられていました。当日、会場で、“2つの絵のどちらか”と“グループ”がくじで決められたため、参加者は新鮮な場を得て臨みました。
グループに分かれて20分間で、互いのストーリーを聴き合いやり取りしながら(「各自のストーリーを語りだす」、「話の構成を意識して自身の考えてきた話を組み込む」など)互いのメンバーの考えを捉えながらグループの特色がつくられていき、新たなストーリーが生まれました。
さて、発表では、幹なる話に他を融合させた話へ仕立てたもの、3人が導入―展開―結びと話題を繋げ順番に話すもの、話のメモ書きを土台に大筋のとらえ、話を構成するなど、AとBの4グループとオンライン参加の方の計5話を発表しました。
話をつなげたり、融合したり、ピックアップと統合をくみあわせたものなどその巧みな技を駆使した話に皆聞き入っておりました。互いの思惑をどのように位置づけ、物事を展開していくのかその過程が垣間見られた素晴らしいプログラムだったのではないでしょうか。
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